用具の選び方
絵てがみを描く用具は何でもかまいません。自分にあった用具を選び自由に表現すれば良いのですが、ここでは基本的な顔彩と墨と筆、はがきなどの用具揃えをご紹介します。
- 顔彩
- 日本画用の絵の具で、澄んだ美しい発色の色合いです。顔彩は色数を多く混ぜると濁るので、色混ぜは2色〜3色までとし、できるだけそのままの色を使ってください。初めは12〜24色位のセットが使いやすいでしょう。また、1色ずつバラ売りもされているので好みの色を買い足せます。
- 青墨(せいぼく)
- 青墨を使用します。やわらかで落ちついた青みの灰色で顔彩の色を引き立てます。他に水墨画で使用されるねり墨(粘度の高い液体墨)なども使用できます。
- 筆
- 墨を使う筆と色を塗る筆、2本を用意します。書道用の小筆で代用することも出来ますが、輪郭線用には穂先が長めの筆の方が線に強弱が出て、味のある線が描けます。彩色用には穂先が短めの日本画彩色用の筆が良いでしょう。また、各種水彩画用筆も使用できます。
- 硯
- はがき大の作品を描くのには大きな硯は必要ありません。学校書道などで使用していた硯で十分ですが、使用の際は硯をよく洗い、前の墨を落としてから使ってください。
- はがき
- はがきはにじみが美しい画仙紙か、水彩紙のものなどをお好みに応じてお選びください。官製はがきは筆がすべったり、色が定着しにくいので、初心者にはおすすめできません。
- 梅皿
- 絵の具をまぜるパレットです。白い小皿や、市販されている安価な簡易パレットでも代用できます。
- 筆洗
- 筆を洗うのに使います。仕切りのあるものなら筆を洗ったとき色が混ざらず便利ですが、空き瓶などを使用しても良いでしょう
- 印
- 印は消しゴムや印材を彫ってオリジナル印を作ります。便利なアイテムとして、個性的な文字がステキな黄銅いろは印や、印泥(朱肉)のいらない浸透いろは印などもあります。
- 印泥(いんでい)
- 印は消しゴムや石材などで自分のものを作りましょう。印泥とは朱肉のことで、いろいろな種類、色調のものがありますが安価な中国製のもので十分です。新品のものはへらで練ってから使います。
描き始める前に
ここでは基本の道具の使い方や描き方を説明しています。道具の特徴や描き心地を試してみましょう。
準備
- 筆のおろし方
- 糊づけされたままの穂先を指でつまんで、左右に折り曲げるようにしてすべてバラバラにほぐしていきます。糊で固めてある穂先は水で洗い流してから使いましょう。
- 墨のすり方
- 少量の水を硯の岡に注ぎ、大きな円を描くようにすります。すり終えたら硯の池に落し、またはじめから繰り返します。
- 墨のつけ方
- 墨を筆の根元までたっぷり含ませてから硯の縁で軽くしごき、さらに余分な墨をティッシュペーパーで軽くとってから描きはじめます。
線の練習
はじめての人でも味のある線が描けます。
半紙を1枚用意して、筆に墨をつけ、線の練習をしてみましょう。
- 1.筆の上のほうを持つ
- まず、筆の上の方をもち、紙に対して垂直にたてます。こうすることで緊張感と集中力が生まれ、味のあるいい線となります。
- 2.左から右へゆっくり引く
- 半紙を横位置におきます。
肩の力を抜き、穂先に神経を集中して、なるべく細い線を左から右へゆっくりと引きます。 - 3.いろんな方向へ引く
- 右から左、上から下、下から上と線を引き、練習してください。
筆を運ぶ速さは、10cmの直線を1分かけて引く位の気持ちで行なってください。 - 4.曲線を練習する
- 次に渦巻きを描き曲線の練習をしてみましょう。渦の幅を同じにして、内から外に直線と同じく、ゆっくりと描いてください。
- 5.文字の練習をする
- 同じ持ち方のまま、文字の練習もしてみましょう。活字のような読みやすい字を書いてみてください。
顔彩の使い方
色を混ぜるときは梅皿やパレットを使います。
別の色をとる時、必ず一度筆を水で洗い、きれいにするのが美しい彩色のコツです。
顔彩の単色だけでは出せない色は梅皿などで2〜3色混ぜて使います。
混色をする際は、試し書きのはがきを1枚用意して、色を確認しながら行うと良いでしょう。
また、顔彩は乾くと色が少し薄くなるので、多少濃い目の色を塗るようにします。
筆の使い方
- 輪郭線
- 下描きはしません。全体ではなく中心となる部分から筆を進めます。
墨は出来るだけ浸け足さず、ゆっくりじっくり筆を動かすのがコツです。 - 彩色
- うすい色から彩色します。
必ず部分的に塗り残しを作りましょう。
穂先全体を使ってトントンと"色をおく"ようにするのがコツです。
絵てがみの基本スタイル
題材は何でもかまいません。季節の果物や野菜、食材、料理、植物、散歩道の風景。また、思い出の品や小物、ペットなど・・・。心に残った出来事や感じたことを感じたままに描きましょう。
絵てがみは、手紙に比べて短い言葉で簡単に気持ちを伝えることができます。心に浮かんだ言葉を添えて、絵とのバランスを大切に描きましょう。また、ちょっと形を崩したり、四角を丸く書くなどして自由に楽しく遊び心で描いてみましょう。
輪郭線を大きくゆっくりと描く
はがきからはみ出すように大きく描くと、迫力のある構図になります。
色を素早く置く
ベタベタ塗らずに色をトントンと素早く置くようにします。全て塗らず余白を残すとより雰囲気が増します。
言葉を添える
個性がある文字は魅力的なものです。上手く書こうとせず真心を込めて・・・。
仕上げに印を押す
仕上げに印を押すと作品全体が引き締まります。
完成した絵てがみを送る
出来上がった絵てがみは、必ず誰かに送りましょう。心を込めて描いたものは、きっと相手に喜ばれます。
絵てがみを描くー実際に描いてみましょう
「絵は苦手だから・・・」と難しく考えることはありません。絵てがみは上手に描こうと思わず、自分の思いのまま描いてみればいいのです。下手な分だけ、気持ちを込めて描けば、いいのでのす。個性がある絵や文字は魅力的なものです。まずは身近なものから描いてみましょう。
描く題材は身近なもので選んでください。
題材をよくみて、果物ならばヘタなどのポイントとなる部分から描きはじめます。
輪郭線をはがきから、はみ出すくらいに大きく描きます。ヘタの周りのすじや、表面のもり上がりも丁寧に描きましょう。
彩色は薄い色から素早く塗ります。朱を余白を残しながら全体に塗ります。
次に濃いめの紅を塗っていきます。その際、先に塗った薄い色と重なってもかまいません。
すべて塗ってしまわずに、つやの部分等に余白を残してください。
ヘタの部分に黄草を塗ります。
ヘタの切り口に黄土を塗りポイントにします。
最後に言葉を添えます。自分の言葉を飾らずに書くことが大切です。
仕上げに印を押します。
消しゴム印を作るー手作りの絵てがみには手作りの印を
手作りの絵てがみには手作りの印を。手軽な消しゴム印の作り方をご紹介しましょう。消しゴムは柔らかいため、手軽にオリジナル印を作ることができます。手を切らないように注意して、消しゴム印を作ってみましょう。
消しゴムを作りたい印の大きさに切り、紙に形を鉛筆で描きます。
自分の名前の一文字などを濃い目の鉛筆で書きます。
書いた上に消しゴムを押し付け文字を写します。
油性のペンで文字をなぞると、はっきりとわかり、彫りやすくなります。
次に印面に朱肉をつけ、ティッシュで軽くふきとります。こうする事で、彫り跡がわかりやすくなります。
カッターナイフで彫っていきます。
絵と文字をさけて、余白にバランス良く押して出来上がりです。
彫り方のポイント
- 1. 彫るときはなぞる様にゆっくり軽く彫りましょう。
- 2. 曲線はカッターを動かさず、消しゴムを静かに動かした方が彫りやすいです。
- 3. 角ではカッターを抜き、再度刃を45度に傾けて刃を入れ直し、彫り残しのないように心掛けましょう。
- 4. 失敗した時は、その面をカットすれば何度でも作り直せます。
- 石の印(てん刻)にも挑戦しましょう。
消しゴム印の種類
- 白文(はくぶん)
- 原稿が写った部分を彫ってゆきます。(押したとき、文字が白くなります。)
- 朱文(しゅぶん)
- 原稿が写った部分を残して、彫ってゆきます。(押したとき、文字が赤くなります。)
水彩・デッサン額
- 大額製・水彩額
- 同志舎製・水彩額
- ラーソンジュール製・水彩額
- アルナ製・水彩額
- オリジン・大仙【MDF・樹脂製】
- アルミ製・デッサン額
-
形状(正方形・長方形・厚型等
特寸対応額) -
マット付き額一覧
-
サイズから選ぶ
-
額装用マット(テープ等)
- アクリル板・黃袋
油絵・日本画額
その他の用途の額
- 和額・色紙額・短冊額
- ハガキ用額
- フレーム付き作家作品
- インテリア/ハンドメイド
-
OAサイズ(コピー用紙サイズ)対応額・
画用紙額 - クリアファイル専用額
- ポスターフレーム・ポスター額
- 書道額・水墨画・刻字額縁
- 押し花/変形額縁
- 写真額・写真立て・画用紙
- 賞状額
- 叙勲・褒賞額
- ユニフォーム額・バッドケース
- アートボックス・立体型・厚箱額
- シャドーボックス
- 民芸色紙掛・短冊掛・はがき掛・仮巻き・芳名帳
- 手ぬぐい額
- サイズから選ぶ(写真額)
-
さらにその他の用途一覧
額用品・イーゼル etc
画材・営業日カレンダー
- スケッチブック・ロール紙類
- パネル
- パステル用品・画材
- キャンバス用品・関連品・パネル・木枠等・油絵用画材
- ロールキャンバス
-
油絵具/水彩絵具/色鉛筆/日本画/
営業日カレンダー -
鉛筆・クレヨン・デザイン用品など
-
その他画材
-
お役立ち情報
- 絵画の保存・補修について
- 額用ガラスとアクリルの比較や違いについて
- 額縁の選び方
- 画筆の種類と特徴
- 絵画寸法表(油絵・日本画)
- よくある質問(Q&A)
- 掛け軸のかけ方・しまい方
- 絵てがみの描き方
- 油絵具 混色チャート
- 水彩紙・画材紙の特徴
- 額縁の選び方
- 額縁を100倍楽しむ方法
- 油絵具Q&A
- 掛軸の取り扱い(鑑賞・かけ方)
- 版画用紙について
- キャンバスの張り方 パネル水貼りの仕方 平張りの仕方
- ペンチングナイフの選び方・使い方
- 油絵具ホワイト
- やさしい水彩技法
- 絵画教室のお知らせ モデルデッサン会のお知らせ
- 美術品Q&A
- 初心者向け画材Q&A
- ヌーベル カレーパステルカラーチャート
- 和紙の紹介
- 伊研の画用木炭と木炭デッサン
- パステル基礎知識
- 油絵用筆の上手な洗い方
- 画筆の基礎知識
- クサカベ絵具工場見学へのご案内
- 技法
- 油絵の技法と描画のプロセス
- アクリル板の種類と特徴
- 拓本の上手なとり方
- クレサンキャンバス製造工程
- 書道サイズ・色紙サイズ・水墨画サイズ
- 各種寸法表
- 純銀粘土作り方見本
- 版画について
- よくあるご質問
- 岩絵具・水干・水飛胡粉の溶き方・膠液の作り方
- 勲章・褒章の種類
- 額の品質基準について
- 額に関する知識
その他
店舗情報
営業日カレンダー
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |
土曜日と祝日は営業時間が16時までになります。